たくさん問題を解いても力がつかないのはナゼ?

こんにちは。京都(宇治・伏見)のプロ家庭教師 内藤 睦です。
ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
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今回は、保護者の方から、ちょくちょくいただくご相談について
私なりの考えを書きたいと思います。


たくさん宿題を解いているのに、力がつかない…。




中学受験のために大手塾に通うと、たくさんの宿題が出ます。

新しい単元に毎週のように進み、基本的な事項の理解から始まって
応用まで進むのですから、その理解の確認、力をつけるために
たくさん問題を解くのは当然です。

でも、時間と労力をかけて問題に取り組んでいるのに、
力がついていない…というご相談をちょくちょくいただきます。

たとえば、たくさん宿題をやったはずなのに、
理解度を確認するテストで思うように点数が取れない。
応用的な問題になると途端に正解できなくなる。
数か月たつと、全然問題が解けなくなっている、などなど…。

これでは、せっかく時間と労力をかけて
問題に取り組んでいるのに、意味があるの?
何かやり方に問題があるの?
と不安になってしまうのも当然のことです。

このお悩みについては、
・問題にはいくつか種類があること
・問題が解ける・解けないには〇×以外の意味があること
を考える必要があります。


まずは基本事項を覚えるために基本問題を解く




新しい単元のいろんな問題がたくさん解けるようになるためには、
まずはその単元の重要事項をしっかり理解していることが大切になります。

おそらく、塾の授業やテキストでは
その単元の基本用語や重要な考え方が紹介されていて、
まずは基本的なことを問う問題がいろいろ出てくるでしょう。
もちろん、まずはそれらが全問解けることが大切です。

でも、基本的な重要事項をすべて覚えてから
問題が解ければいいのですが、なかなかそうもいきません。
そこは、まずは問題をやってみて
「あー、この用語、間違えて覚えた!」とか
「ああ、これはまだ身についていなかった」という時に
正しく覚える、理解するという感じで進めていいと思います。

ここでは、「正解する」ことよりも
基本問題を解く過程で基本事項をしっかり身に着けること
重点を置くといいのかな、と思います。

まあ、感覚的には半分以上、身に着けてから問題を解くと、
問題に取っつきやすく、かつそこそこのスピードで
ある程度の早さで宿題を進めることができるとは思います。

でも、基本問題で間違えても、応用問題に取り組む前に
ある程度定着できていればよしとすることです。
その代わり、間違えた問題は次の塾のテスト前などに
しっかり見直すこと。
テストの前に覚えられていれば、一度間違えていても
全然問題ないです。
「ああ、これ最初間違えて悔しかった用語だ」というように、
しっかり記憶に残れば、とてもいいと思います。



応用問題が解けない!問題を解くってどういうこと?




とはいっても、基本事項をある程度覚えても、応用問題が解けない!
ということはありますよね。なぜなんでしょう?


ここで、一つ、その状況をたとえるためのクイズです。
下の置き物は何に見えますか?


うーん、ピンクで耳が長いからウサギ?
でもその割には丸いですね…。

では、この角度からだと?

はい。そうですね。ピンクのブタさんですね。
ツルンとした素材でできています。


それでは、これはどうでしょうか?


はい。さっきのブタさんですね。
でも、何か背中に線が入っています。
普通のブタさんの置き物なら、こんな線はないはず。
それでは、これを見てみると…?


はい。そうなんです。これはブタさんの貯金箱だったんです!

このクイズは一体何の役に立つかって?
実は、たくさん問題を解いて、つけたい力の答えなのです。


重要事項、本質を理解できていますか?




なぜたくさんの問題を解く必要があるのでしょうか。
それは、その単元の重要事項をしっかり理解しているか
いろんな角度から確認するためです。

基本問題は、その単元の重要用語が丸々穴埋めになったり
クイズ形式になったりしていて、ある意味、テキストの
その部分を丸暗記していれば答えがわかるものが多いです。

でも、応用問題になるとそうはいきません。
それまでの授業テキストなどで見たことのないタイプの
問題が出てくるからです。
たとえば、月の満ち欠けに関する問題はいろんなパターンがあります。
月の形が変わるのは、太陽と地球と月の位置関係によって変わります。
その部分を理解せず、たくさんのパターンの問題を解いても
同じようなところで間違えるばかりです。

難しい問題は、先ほどの一見ではわからない
ブタの貯金箱のようなもの。
ブタの貯金箱だとわかっていれば、どの角度から見ても
「これはブタの貯金箱!」と答えられますが、
本質をわかっていなければ、質問の角度が変わると
間違えてしまう。
わかるようになるためには、その単元の
本質がわかっている必要があります。

大切なのは、
問題をたくさん解くことではなく
問題を解く過程で本質を理解することなのです。

問題をできるだけたくさん解く、
とにかく宿題を終わらせる。
そういったことをゴールにするのではなく、
本当にわかっているか?」つまり
「本質を理解できているか?」に注意すると、
また理解度合いの把握が変わってくるのではないでしょうか。


応用問題を解くための必要な力はいろいろ



また、問題全般、特に応用問題を解くためには
他にも重要な力があります。

見たことのない状況を設定している問題文を
きちんと理解する文章読解力とか
複雑な状況を整理してまとめる力
自分で解法の筋道を立てる力などです。

基本問題をいくつも解いたから
応用問題がスラスラ解ける、とならないのは
このためです。

先ほどのブタの貯金箱を違う向きから見た時に
「これはウサギだ!」と直感的に思った答えを
ポンと答えるようでは
この手の問題に正解することは難しいでしょう。

「これは本当にウサギかな?丸っこいし」と
ちょっと注意して今の状況を整理してみたり、
「かなりツルツルしているからぬいぐるみ系とは違う何かかな」
と、仮説を立てたりする今の状況を整理する。
そうすることが
「ああ、ウサギの置き物じゃなくて
ブタの貯金箱だった」とわかることにつながります。

これは、応用問題に正解するのに必要な力なのです。


問題と向き合う中で、成長していきましょう!




また、次々と新しいことを習うので
前の単元があっという間に遠い過去のことになって
その時はそれなりに覚えていたことも忘れてしまう
場合はあると思います。

その場合は、少しずつでも復習を取り入れることが大切ですね。

どんな形の復習がいいのか?
もう一度問題を解くのか、重要事項をクイズ形式にしてみるか、
少しだけ時間を取ってテキストを見直すか。
その子に合う勉強方法や、勉強の進め方を
見つけて促すことができると効果的です。


いかがでしたか?

「どうやったら効果的に宿題を進められるの?」といったことや
「うちの子に合った復習の仕方は?」など、
お悩みの方、よろしければご相談ください。
ご家庭に寄り添い、生徒さんの成長を共に支え、喜び合える。
そんな関係が築けたら幸いです。
お気軽にご連絡ください。


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