賢い=テストの点数が高い?
そのテスト勉強は子どもにどう影響?②小学校低学年の場合


こんにちは。京都(宇治・伏見)のプロ家庭教師 内藤 睦です。
ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
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前回の続き、、
「中学受験のために小学校1年生から学習塾に通わせるご家庭が増えている」
という記事から考える
小学校低学年時のテスト勉強への向き合い方についてです。

小さい頃から勉強を意識することは悪いことではありません。
ただ、それと同時にデメリットや懸念点が出てくるのではないかと思います。

小さい頃からのテストへ向き合い方について、いくつかに分けて考えてみたいと思います。

目次
メリット① テストのために勉強をする習慣がつく・知的好奇心が刺激される
メリット② 先取り学習をすることで自信がつく
デメリット① 「勉強=テスト対策」という思考になりがち
デメリット② テストで評価されないことを疎かにしがち
デメリット③ テストに出ない世界を広げるチャンスを失う
心配① 自由時間が減る=自主性が育たない?ストレス溜まらない?
心配② 自信が過剰にならない?上から目線にならない?


メリット① テストのために勉強をする習慣がつく・知的好奇心が刺激される




たとえば
「さあ中学生になったから定期テストあるし、がんばるぞ!」
と節目で区切りをつけて
勉強への意識を切り替えることは大切ですが、
それだけでは長続きしないことも多いもの。

知的好奇心やコツコツ継続する力は、
節目で急に芽生えるとは限らないからです。

きっかけがテストだったとしても、
そのために準備して、
知的好奇心やコツコツ継続する力、
テストができた時の喜び、

学ぶことで得る楽しみの大きさ

などを小さい頃から得られる機会は、貴重だと思います。


メリット② 先取り学習をすることで自信がつく




テスト勉強は先取り学習につながります。
先取り学習をすれば
学校の授業で皆が初めて習うことでも
「すでに知っている」ことが増えます。

そうすると
より積極的に発言ができる
テストでいい点数が取れる
など、アドバンテージとなることが多いと思います。


デメリット① 「勉強=テスト対策」という思考になりがち




簡単なことの理解度を確認するなら、
○×テストなどでできますが、
内容が複雑で高度になるほど、
テストは

「一部分を切り取って測る」

ことになります。



たとえば、
TOEICで高い点数を取っている人がいたら
「すごーい」ってなると思いますが、
TOEIC高得点者が
皆、英語をペラペラしゃべれるか、というと
それは別問題です。

本当に英語ができる人なら、
さまざまなことを英語で読んで聞いて
理解でき
自分の伝えたいことをすべて英語で書いたり話したりして
伝えられる。

でも、長時間誰かが貼りついて
その人のすべての英語力を
チェックし続けることはできないから、
リスニングと読解を中心に
数時間で行う問題が作成され
「出題に対してどれだけ正答できるか」で
英語力を判断する。

だから
「出された問題にいかに正しく答える力を高めるか」
という観点から、みんな
出題形式の問題を正確に解けるようになるかに集中しがちになります。

テストで測れる範囲は実際の一部。
そこをとりあえずしっかりできるようになることはもちろん、
「英語ができる」ということにつながるわけですが
そこにあまりにも一生懸命になり過ぎることは
「木を見て森を見ず」のように、
視野が狭くなることにつながらないかと思います。


デメリット② テストで評価されないことを疎かにしがち




デメリット①につながるのですが、
この図の色つきの部分を疎かにしがちなんです。



たとえば、「TOEICに出ないから」と
英語のスラングを全く知らなかったり、
英語を話す上で基礎となる文化的なことを全く知らないと
(TOEICはビジネス系のテーマが多いので)
実際に英語を使う時には困ると思います。

テストに出る範囲だけ、
テストで測ってもらえる範囲だけ
伸ばすというのは、
一時自己肯定感が高まる場面は得られるものの
それでは伸び悩むときが来ないかなと思います。



デメリット③ テストに出ない世界を広げるチャンスを失う




受験生がテスト以外のことをあまり考えられなくなれば、
仕方ない半面、一種閉じられた狭い世界になるでしょう。
入試が終われば、きっとテストの呪縛から自分を解き放ち、
世界を広げたくなるはずです。

小学校低学年からテストを追いかけるのは
極端な話、
受験生的な環境に身を置かせてしまうことになりかねません。

また、もう一つ極端な話をすると
電車に興味があってもも「テストに出ないから」
小学校低学年で歴史に興味を持っもても
「歴史は小学校6年までテストに出ないから」
なんてことでは、もったいないですよね。

点数化される部分に強いことは強みではあるものの、

点数化されない部分に強みがあること

も大切だと思います。
むしろそっちの方が、
他人の評価に左右されずに「自分はこれが強い」と思えて
強いかもしれません。


心配① 自由時間が減る=自主性が育たない?ストレス溜まらない?




もし小学校低学年くらいの子どもが
自分から「テスト勉強したい」と言い出す場合、
「テストでいい点数が取れたら楽しい」という意識が
芽生えた可能性もありますが、
「テスト勉強が大切」
「テスト勉強をやらないとまずい」
という意識が
どこからか生まれた可能性はないでしょうか。

周囲の環境やその子の経験から生まれた可能性はないでしょうか。

「テスト勉強をしないと怒られるから」
「いつもテスト勉強をさせられているから」
こういう経験から生まれる行動は、
自主的かというとそうではないでしょう。
周囲の環境を受けて、自分の行動を変えているのだと思います。

「勉強してほしい」大人側としては
ありがたい子どもの姿勢ですが、
子どもとしては受け身で
本当にやりたいことがなかなかできない状況。

ストレスが溜まらないか気になります。


心配② 自信が過剰にならない?上から目線にならない?




これは子どもの性質や環境などで違うものの、
自信過剰になったり上から目線の態度になってしまわないか
気になります。
自信があり自己肯定感が高いのはいいことですが、
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ですね。

「テストの点数がすべて」に近い状態かもしれません。

今はよくても、将来的にテストの点数が下がってしまうことがあれば、
自己肯定感が一気に下がる可能性も
あるかもしれません。


いかがでしたか?

テスト勉強に励むことにはメリットはあると思いますが、
そこに意識や時間が集中し過ぎてしまうと、デメリットもあると思うのです。
テストで測れることには限界がありますから。

ご家庭に寄り添い、生徒さんの成長を共に支え、喜び合える。
そんな関係が築けたら幸いです。
気になることやご相談がありましたら、お気軽にご連絡ください。


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