暗記科目をマスターするということ


こんにちは。京都(宇治・伏見)のプロ家庭教師 内藤 睦です。
ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
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今回は、幅広く「暗記科目」と呼ばれるものについての雑感を書きたいと思います。

ここでの「暗記科目」とは、理科、社会、英語など。
それぞれの科目には、
暗記で対応できる部分と暗記だけではできない部分があります。

暗記だけでは対応できない部分とは、
たとえば読解力であったり、理屈や規則性から理解する力であったり、
ロジカルに考える力であったりします。
 
でも、まずはそれぞれの分野の専門用語や単語など基礎的なことが
頭に入っていることが必要で、それらを駆使して解いていくことを
前提としています。



暗記科目に初めて出会うとき



このブログを読んでいる大人の皆さま、
中学生になってから初めて英語を授業で学んだ時、
「えっ、オレンジって”orange”って綴るの!?なんで?」
などと戸惑った覚え、ないでしょうか。

小学校で学んだローマ字と照らし合わせると、
“orange”って「オランゲ」ですよね。
そこに、英単語の覚えにくさを感じた人が多かったのではないでしょうか。

今はメジャーになった、フォニックスのルールなどを知っていたら
もう少し英単語が覚えやすかったかな…と思ったりします。

とにかく、初めて学ぶ科目や分野って、全然知らないので
用語に戸惑ったり、少し
それまで知っていることと照らし合わせて、違和感を感じたりするものです。


理科でも社会でも同じです。
「なんで作った養分を運ぶ管が師管で、根から吸い上げた水分なんかを運ぶ管が道管なの?」
「なんでコメ作りが始まった時代を弥生時代と呼ぶの?」
など、とにかく用語やルールに慣れなければならないもの。


そこを乗り越えれば、
維管束の、なんとなくポンデリングに似た図の部位の名前を覚え
イレギュラーな漢字読みだらけの日本史用語に慣れ、
英単語の綴りの法則になんとなく慣れることができます。

もし、それまでに本で読んだり周りの大人に教えてもらったりしたことが
出てきたら、「あー、これ知ってる!」と嬉しくなって
急に科目に親しみを感じることになるでしょう。



暗記科目をたとえると…



理科や社会、英語といった暗記が大切な科目がわかるようになることを
たとえると、それぞれが
新しいフィールドで、陣地を作っていくようなものだと思います。

初めての科目や分野に触れるのは、
見知らぬ広大なフィールドに踏み込むようなもの。
初めての場所は、だだっ広そうですが土地勘はありません。
見えるもの全て、空の色も建物も草木も見慣れないことばかり。

少しおじけづくかもしれません。
自分から「おもしろそう!」と、好奇心を持ってキョロキョロするかもしれません。
そして少しウロウロし始めると、つまづいてこけたりして。


そんな中で「この虫、前に見た!」
「この景色さっき見た。ということは、この道は一周ぐるっと回ってるんだな」
と見知ったことを増やしていくことは、
フィールドの中に自分の居場所を作るようなものです。


自分の持つ杭を打ち込んでいき、間にロープを張って、
自分の陣地を作っていくのが「覚えわかっていく」ということです。

そうやって、いろんなことをインプットして
地形に詳しくなり、天気や季節の変化が予兆で感じられるようになることは、
用語を覚えたり、初期の法則を理解したりして
その科目を理解していくことなのです。

自分の陣地がテスト範囲とされるところ全般に広がり、
応用問題範囲まで高さ・深さが広がれば、
その科目は大丈夫、と言っていいでしょう。


紆余曲折はあるかもしれないけれど




でもそんなにシンプルでスムーズに学びは進みません。


勉強を科目を、嫌がったり苦手に思う気持ちがあれば
見慣れないフィールドに対して前向きになりにくく、
なかなか慣れないし、自分の場所を作るのも大変でしょう。

自分なりに一生懸命やっているのにどうもうまく杭が打てない。
杭と杭の間をうまく埋めていくことができない。
焦る子どももいるでしょう。


また、よく周囲を見渡すと
同じフィールドで奮闘する他の子達の様子も見えてきます。

すでに土地勘を持っているように動く人もいれば
寝そべって動こうとしない人、
スゴイ速さで自分の陣地を広げている人などいます。

周りの人が自分よりすごい速さで動いていることに気づくと
おじけづく子もいるでしょう。


また、自分のペースでやっていたら、突然
親の「これやりなさい!」という声が降ってきたり
塾の速いペースに参加することになったりして
戸惑ってしまう子どももいるかもしれません。

実は「どんどん進めることができる」のには理由があります。
それをその子の中に作ることが大切です。

たとえば、他の子にとっては見知らぬフィールドでも
元々そのフィールドに土地勘がある可能性が高いです。

また、杭を打つ速さに自信がある。
それまでにすでに別のいろんなフィールドを自分のものにしてきた。
そういったことも自信になって、
新しいフィールドに自分の陣地を作るのが速くなるでしょう。
そしてその自信がさらに次に続くのです。

「地頭のよさ」という言葉はよく耳にしますが、
前向きな自信がけっこう大きな力になっている気がします。

もし自信が持てないなら、
杭を早く打てるようになるために毎日短時間コツコツ練習する、
まずは自分の周り1メートル四方を自分のものにしてみるなど
自分なりに自信を持てるように、地道に練習していくことです。

そこで他の人が
やり方をアドバイスしてあげたり、応援したり、と
手を貸す方が効果的なこともあります。

そうやって進めていくと、意外なところで別のフィールドと思っていたところが繋がっているもの。

たとえば、算数の濃度の計算と、理科の食塩水の濃度の計算がつながっていたり。
グラフの見方を知っていたら、算数だけでなく、理科や社会でも役立つでしょう。
日常生活と科目のフィールドも繋がっています。
日常生活で自然と触れあっていて「蝶々の生態」を知っていたら、理科の生物の授業に役立つでしょう。

だから、科目の勉強をしっかりやっていたら他の科目と繋がるし、日常生活の中でも
好奇心を持って毎日を過ごしていたら、見たもの、気づいたものなどが学びに繋がり
自分の陣地を広げることにつながるのです。


お子さんは、自分のフィールドを広げることを楽しんでいますか?


いかがでしたでしょうか?

私が行う家庭教師の授業では、
お子さまがフィールドに興味を持てるよう
科目を横断した雑談を取り入れたり、学習マンガをお貸ししたり
暗記がスムーズになるように
お子さまの理解度に合わせた暗記練習を提案したり
といったことをしています。

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