割合が苦手な原因を考える



こんにちは。京都(宇治・伏見)のプロ家庭教師 内藤 睦です。
ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
私の自己紹介はこちらから☟クリックして頂くと詳細に続きます。



こんにちは。
今日は小学校高学年の算数でつまずきやすい「割合」について考えます。


割合の問題でつまずきやすい原因はこの3つ?



これまで、ピンポイント指導で「割合を教えてほしい」
とのご依頼を受け、授業をしたことが何度かあります。

1時間の指導で納得してくれることが多いのですが、
その後「大丈夫かな…」という気になることも少しあります。
そしてこれまでの経験から、
「割合を理解するために必要な考え方」をテーマにしてみたいと思います。

割合が難しく感じる理由
①「~倍」という言葉に惑わされる
②比較する、比べるというイメージがそもそも希薄
③数字が苦手、算数が苦手、計算が苦手


それぞれのケースについてご紹介します。


①「~倍」という言葉に惑わされる




小さい頃、「□倍」という言葉には
「絶対大きくなる」というイメージがありませんか?
そのイメージが、100分率などで考える割合の前の段階である
「80円は100円の0.8倍」といった表現が
分からなくなる原因ではないかと考えています。

でも、小さい頃って、日常生活の中でそういうイメージを持つのが
普通だと思います。

私はそのような具体的なエピソード、2つあります。
1つは懐かしのTV番組「クイズダービー」です。
芸能人レギュラー5名の解答者が答えるクイズ番組なのですが、
ただ正解数を競うのではなく、一般人チームが、
解答者の誰が正解するか予想して、正解する人にチームの持ち点をかける。
正解したら、持ち点は、解答者それぞれの倍率がかけられた点数で
返ってくる、という形式でした。
競馬と同じで、普段から正解率が高い解答者が正解すると
かけ点は倍率で1倍か2倍になり、
よく間違える解答者正解したら倍率で10倍になる!といった感じでした。

小さかった私は、ルールはよく分かっていませんでしたが、
司会者の「倍率4倍、さらに、倍!」という太い声の司会進行で
解答者の下のモニターの数字が8倍になるのを見て
「ああ、倍というのは数字が大きくなるんだな」というイメージを持ちました。

もう一つはドラえもんの有名なエピソード「バイバイン」です。
バイバインという液体を、増やしたいものにかけると5分で2倍になります。
これを欲張りなのび太が、おやつの栗まんじゅうにふりかけると
1個の栗まんじゅうが2個、4個、8個…と、どんどん増えて
まもなく部屋がおまんじゅうだらけに……というエピソードなのですが、
これも「倍」という言葉に(今思うと2乗ですね)
「倍するとえらく増えるんだな」と強いインパクトを持ちました。


私達は小2でかけ算を習い、低学年の時に文章題などで
「3枚ビスケットが入った袋が2つある→3×2=6、つまり3の2倍は6」
「50cmのリボンは10cmのリボンの5倍」といった理解をしていきます。
それもきっと「倍=多くなる」というイメージにつながるでしょう。
こういった日常的なイメージが強いと
「12人は16人の何倍でしょう」といった割合の初歩の問題を解く時に、
「□倍なのになんで答えが小さくなるの??わからない!!」
という感覚になってしまうのではないでしょうか。

でも、低学年の頃は、わかりやすいように小数や分数が出ない
大きいものを小さいものと比較する問題しか出ていなかっただけのこと。

だから、「□倍でも小さくなる時がある!」という
「□倍」に対するイメージをしっかり変えていきましょう!



②比較する、比べるというイメージがそもそも希薄




①から続くのですが、割合を「くもわ」という
「比べる量、元にする量、割合」で考える時。


そもそも「『元にする量』と『比べる量』がイメージしきれていない」
という場合があります。
具体的には、元の数より比べる数が大きいといいのですが、
比べる数が元の数より小さいことがイマイチしっくり来ていない、
という場合。


たとえばこういう問題。

僕は体重が20kgです。
お兄さんは40kgです。
何倍でしょうか。

という問題。
これだと簡単に2倍になるでしょう。


もう一つ、こういう問題もあります。

僕は体重が20kgです。
弟は10kgです。
何倍でしょうか。

これで「20÷10=2」。
僕は弟の2倍だから2分の1
と考える人は、
弟が15kgの時には考えられなくなる可能性が高いです。
僕を基準にして
10÷20=0.5という考え方ができていないからです。


背が高い人から見たら低い人は小さくなるけれど、
背が低い人を基準にしたらもう一人の人は高くなります。

大きい人が小さい人を見下ろすと…
小さい人が大きい人を見上げると…


視点を変えたら、立場を変えたら、見方が変わる。
数字も変わる。
だけど、くもわで丸暗記で対応しようとすると
その数字の変化に潜む理由に気づかないから
ちょっと問題が変わったらわからなくなる。
そういったことが潜んでいるのではないかと思います。

視点を変える。比べるものを変える。
そうしたら数字が当然変わる。
意識しながら、理解していきながら、
問題を複数解いていくと、
「ああ、40kgは20kgの2倍だ」
「10kgは20kgの0.5倍だ」
「15kgは20kgの0.75倍だ」
といった理解が定着するはずです。



③計算が苦手




割合の問題は、当然計算が、それも小数や分数の理解や
その計算がとても大切な部分です。

小数や分数の計算がちょっと苦手。
わり算が苦手。
実はかけ算もちょっと計算が遅い。
そういう場合は、そもそも割合という小さい数(80%は0.8をかける)
といったイメージを持つのが難しいし、
計算が難しいです。

考え方自体は理解できたとしても、計算力が追いつかないと
いずれまたわからなくなってしまう可能性もあります。

だから、計算を交えてくり返し練習することが大切ですね!


いかがでしたでしょうか?


苦手な範囲をおいておくと、苦手意識が芽生えたり
次に習う範囲などがさらにわからなくなったりするもの。
大きなつまずきになる前に、しっかり理解と
計算力をつけることが、算数を苦手にしないためのコツです!

何かお困りの時は、ぜひお気軽にご相談ください!!


お問い合わせ



☏電話でのお問い合わせ、
ご質問・ご相談はこちら

TEL.080-9895-5442

受付時間 / 9:30 – 18:00
※出られない場合は、折り返しお電話いたします

✉メールでのお問い合わせも受け付けています。

アーカイブ

最近の記事

PAGE TOP